専門医によるリウマチ治療最新情報

関節リウマチと妊娠

東京リウマチクリニック 西野 文子

これから妊娠を考える方

リウマチの痛みがコントロールできないままだと、妊娠しにくくなったり、胎児の発育に影響する可能性が指摘されています。

実際のところ、痛みが続いている状態だと、先々どうなるのだろうかという不安で子作りどころではないのではないでしょうか。

痛みや腫れがなければ、不妊に影響せず、妊娠中も低疾患活動性を維持できると報告されています。

妊娠中も使用可能な薬剤でリウマチを十分にコントロールしてから余裕を持って妊娠を計画することが望ましいと思います。

妊娠を希望される患者さんは、寛解を目指してしっかり治療をしましょう。

妊娠していることがわかった場合(尿検査などで)

すぐに相談しにきてください。

  1. お薬をこれからどうするか。
  2. 流産しないためにはどんなことに気をつけたらいいか

など、出産・授乳・子育てまでみこしたベストな治療計画を一緒にたてていきましょう。

同じ女性という立場で、いろいろなアドバイスができると思います。

妊娠がわかった場合のリウマチのお薬

症状が十分にコントロールされていれば、妊娠中も低疾患活動性が維持できる可能性が高いので、一旦薬剤を中止することを考えてみましょう。

リウマチの勢いが強い場合は、胎児の発育への影響が心配されるため、妊娠中も薬剤を継続する場合があります。

胎児への曝露を防ぐため、妊娠後期(妊娠第3期=28週以降)には生物学的製剤の投与を控えることが推奨されています。

ただし、この場合も、疾患活動性が高い場合は生物学的製剤の使用継続が検討されます。

妊娠中のバイオ製剤(生物学的製剤)について

当クリニックでは、胎盤移行性の低い生物学的製剤 エタネルセプト(エンブレル・エタネルセプトBS)またはシムジア(セルトリズマブ)を使われるかたがほとんどです。

新生児のワクチン接種について

妊娠後期(28週以降)に生物学的製剤を使用した場合は、新生児が生物学的製剤に曝露されて、ワクチン接種によって影響が出た症例が報告されています

妊娠後期に生物学的製剤を使用した場合は、新生児への生ワクチン接種 (ロタウイルス、BCG、MR:麻しん風しん混合、おたふくかぜ、みずぼうそうなど) は生後6か月以降に延期するようにしましょう。

その他の普通のワクチンは通常通りのスケジュールでうけてかまいません。

こちらも併せてご覧ください。妊娠の治療方針について

前の質問は「関節リウマチの発症と食事」とは

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